今週のマーケット概況

2026年7月第3週(7月20日〜24日)の日本株市場は、日経平均株価が週始値64,544.05円から週終値64,611.15円へと、週間で+470.03円(+0.73%)の小幅上昇で1週間を終えました。数字の上では底堅く見えますが、実際の中身は方向感の定まらない乱高下で、週高値67,592.20円と週安値64,201.03円の差は3,000円を超えました。週明けの海の日を挟んだ火曜日は買いが先行して急伸し、終値66,232.19円(+3.26%)と一気に水準を切り上げます。
出来高も1億6,440万株とこの週で最も膨らみ、上昇局面に資金が集中したことがうかがえます。続く水曜日は66,115.60円(-0.18%)と小反落、木曜日は66,422.60円(+0.46%)と持ち直し、火曜日に切り上げた高値圏でのもみ合いが続きました。ところが金曜日は一転して1,811.45円安(-2.73%)の急落となり、終値は64,611.15円まで押し戻されます。週前半に積み上げた上げ幅の大半を最終日で吐き出す形となり、週間の小幅高という結果以上に、投資家心理の振れの大きさが際立った1週間でした。
今週の注目セクター・銘柄

セクター別の週間騰落を見ると、景気敏感の一角に資金が向かった一方で、値がさグロースが重荷となる循環がはっきりと表れました。上昇率が最も大きかったのは機械セクターで平均+7.17%、次いで卸売が+6.74%、金融が+6.21%と続きます。特に金融は対象7銘柄の平均で6%超という厚みのある上昇で、金利先高観と好業績期待が追い風になりました。
個別では三菱商事(8058)が週間+10.59%(終値4,918円)と全体をけん引し、みずほフィナンシャル(8411)が+9.10%(終値8,652円)、村田製作所(6981)が+8.90%(終値8,311円)と大型株がそろって水準を切り上げています。三菱UFJフィナンシャル(8306)も+8.09%(終値3,754円)と、メガバンクへの資金流入が鮮明でした。半面、下落が目立ったのは化学や値がさの一角です。信越化学工業(4063)は週間-6.36%(終値6,702円)と下落率トップとなり、任天堂(7974)が-4.46%(終値6,969円)、東京エレクトロン(8035)も-3.75%(終値62,660円)と半導体・グロースの一部が売られました。指数が小幅高で終えた裏側で、金融・商社と値がさグロースの明暗が分かれた点が、今週の物色動向を象徴しています。
今週の為替・他指数の動向
為替市場では、USD/JPYが週始162.52円から週終163.74円へと+1.22円(+0.75%)の円安ドル高で推移しました。週を通じて163円台をうかがう展開となり、輸出関連の採算改善期待という点では株式市場の下支え材料になり得ますが、今週に関しては金融株主導の物色が中心で、円安が指数全体を押し上げる構図までは強まりませんでした。
一方、米国株は総じて軟調でした。ダウ平均は週始52,154.57から週終51,711.65へと-0.85%、S&P500は7,489.18から7,408.30へと-1.08%、ナスダック総合は25,720.87から25,137.69へと-2.27%と、ハイテク比率の高い指数ほど下げがきつくなりました。恐怖指数とも呼ばれるVIXは18.90から18.78へと-0.63%とほぼ横ばいで、パニック的な売りというよりは高値圏での利益確定が中心だったことを示唆します。米ハイテクの調整が、日本の半導体・グロース株の重さと連動した1週間でした。
今週の仮想トレード実績
本日のペーパートレード(仮想取引)の結果です。取引21件(7勝14敗)。上位3銘柄を個別に振り返ります。
三菱自動車工業(7211)

今週の仮想トレード(ペーパートレード)では、私は上値の重さに着目して自動車株の戻り売りを狙いました。三菱自動車工業(7211)については、木曜日に369円で新規売りを入れましたが、寄り後から株価が素直に切り上がり、わずか10分で372.60円の逆指値に到達して撤退となりました。狙いは指数が上げ一服する局面での短期的な調整でしたが、実際にはメガバンクや商社を中心とした景気敏感株の買いが自動車株にも波及し、下げを取りにいったところで逆に押し上げられる形になりました。エントリー直後の初動が想定と逆に振れた時点で、この日の景気敏感セクター全体の強さを読み違えていたと言わざるを得ません。
三菱UFJフィナンシャル(8306)

金融株はこの週の主役でした。三菱UFJフィナンシャル(8306)は週間で+8.09%(終値3,754円)と大きく水準を切り上げた銘柄ですが、私は水曜日に3,679円で売りから入り、上昇の勢いに逆らう形になりました。エントリー後32分で3,709円の逆指値に達し、こちらも撤退しています。メガバンクへの資金集中がこれほど強いとは織り込めておらず、金利先高観を背景にした金融株の上昇トレンドに対して逆張りを仕掛けたことが、そのまま裏目に出ました。強いトレンドが出ている主役セクターに戻り売りで挑んだことが、この銘柄で最も痛かった判断です。
日本たばこ産業(2914)

日本たばこ産業(2914)は、週の前半に複数回にわたって売りで臨んだ銘柄です。火曜日は6,412.20円で入って1時間ルールの手仕舞いで6,442.90円まで買い戻され、翌水曜日も6,380円で売って6,391円で決済と、いずれもわずかに逆行したところで時間切れの決済となりました。ディフェンシブ銘柄ゆえに指数の急伸局面でも値動きが緩やかで、大きく踏み上げられはしなかったものの、狙った下方向にも動いてくれませんでした。値幅の出にくい銘柄で方向性の薄いレンジを取りにいった結果、時間の経過とともに小幅な逆行を重ねる展開となり、エントリーの根拠そのものが弱かったことが振り返って見えてきます。
今週のまとめ
| 銘柄 | 方向 | エントリー | 決済 | 株数 | 時刻 | 損益 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| オリエンタルランド(4661) | 売り | 2,809.3円 | 2,773.7円 | 700株 | 7/21 09:15→10:30 | +22,575円 🔺 |
| 武田薬品工業(4502) | 売り | 5,578円 | 5,615円 | 300株 | 7/21 09:15→10:30 | -13,115円 🔻 |
| 日本たばこ産業(2914) | 売り | 6,412.2円 | 6,442.9円 | 300株 | 7/21 09:15→10:30 | -11,524円 🔻 |
| 住友金属鉱山(5713) | 売り | 7,188円 | 7,248.3円 | 200株 | 7/21 12:35→13:00 | -13,792円 🔻 |
| ニデック(6594) | 売り | 2,459円 | 2,480円 | 800株 | 7/21 12:35→13:03 | -19,171円 🔻 |
| SHIFT(3697) | 売り | 769.3円 | 766.5円 | 2,500株 | 7/21 12:35→13:30 | +4,696円 🔺 |
| 日本たばこ産業(2914) | 売り | 6,380円 | 6,391円 | 300株 | 7/22 12:35→13:30 | -5,599円 🔻 |
| オリエンタルランド(4661) | 売り | 2,627.5円 | 2,654.1円 | 700株 | 7/22 12:35→12:51 | -20,838円 🔻 |
| 東京海上ホールディングス(8766) | 売り | 7,949.2円 | 7,970円 | 200株 | 7/22 12:35→13:30 | -6,070円 🔻 |
| 三菱UFJフィナンシャル(8306) | 売り | 3,679円 | 3,709円 | 500株 | 7/23 09:18→09:51 | -17,216円 🔻 |
| 三井住友フィナンシャル(8316) | 売り | 7,114.7円 | 7,177.3円 | 200株 | 7/23 09:18→09:56 | -14,235円 🔻 |
| ニデック(6594) | 売り | 2,557.5円 | 2,537円 | 700株 | 7/23 09:18→10:30 | +12,210円 🔺 |
| 三菱自動車工業(7211) | 売り | 369円 | 372.6円 | 5,400株 | 7/23 12:35→12:46 | -21,843円 🔻 |
| 丸紅(8002) | 売り | 5,365円 | 5,388円 | 300株 | 7/23 12:35→13:30 | -8,836円 🔻 |
| ニデック(6594) | 売り | 2,531円 | 2,542円 | 700株 | 7/23 12:35→13:30 | -9,831円 🔻 |
| 東京海上ホールディングス(8766) | 売り | 8,044.2円 | 8,033円 | 200株 | 7/24 09:15→10:30 | +311円 🔺 |
| INPEX(1605) | 売り | 3,743円 | 3,706円 | 500株 | 7/24 09:15→10:30 | +16,265円 🔺 |
| 三菱地所(8802) | 売り | 4,042円 | 4,051円 | 400株 | 7/24 09:15→10:30 | -5,542円 🔻 |
| 三菱商事(8058) | 売り | 4,956円 | 4,920円 | 400株 | 7/24 12:35→13:30 | +12,030円 🔺 |
| ベイカレント(6532) | 売り | 6,524円 | 6,508円 | 300株 | 7/24 12:35→13:30 | +2,454円 🔺 |
| INPEX(1605) | 売り | 3,731円 | 3,740円 | 500株 | 7/24 12:35→13:30 | -6,741円 🔻 |
| 合計 21件|7勝14敗 | -103,812円 | |||||
来週の注目イベント
来週は週明けから月末にかけて、国内外の重要イベントが集中します。まず決算では、7月27日(月)にキヤノン(7751)が第2四半期決算を発表する予定で、同じ27日には神奈川中央交通(9081)、マクニカHD(3132)、横河ブHD(5911)、小松ウオール(7949)、コーエーテクモHD(3635)といった東証プライム銘柄の第1四半期決算も控えています。週明け早々から個別の決算材料が相場を動かす可能性があります。
金融政策の面では、日本時間7月30日(木)午前3時に米連邦公開市場委員会(FOMC)の7月会合の結果が公表されます。政策金利の方向性とその後の会見内容は、今週軟調だった米ハイテク株の地合いを左右する要因になります。さらに7月31日(金)正午には日銀金融政策決定会合の結果発表が予定されており、今回は展望レポートの公表回にあたります。国内金融政策の姿勢は、今週主役となった金融株の値動きに直結するだけに、週末にかけて注目度が高まります。
来週の展開予想
来週の日本株市場は、今週末に急落した反動をどこまで吸収できるかが当面の焦点になります。日経平均は週間では小幅高を維持したものの、金曜日に1,811.45円安と大きく下押ししたことで、テクニカル的には上値の重さが意識される局面に入りました。週高値の67,592.20円が当面の上値抵抗として、週安値の64,201.03円や心理的節目となる64,000円処が下値支持として意識されやすい水準です。
方向感を決める最大の要因は、7月30日のFOMCと31日の日銀会合という2つの金融政策イベントです。米国の金利観と国内の政策姿勢が同じ週に示されるため、結果次第では今週鮮明だった金融株物色と値がさグロースの明暗という構図が、さらに強まる展開も、逆に修正される展開も想定されます。為替が163円台の円安圏で推移していることも、輸出関連と内需関連の物色を左右する変数です。週前半は決算とFOMCの結果を見極める慎重な地合いとなり、週後半の日銀会合に向けて次第に神経質さが増す流れが見込まれます。
今週の株価関連ニュースまとめ
今週の株価関連ニュースで最も相場と直結したのは、日経平均が一時2,000円を超える下げ幅を記録したという報道です。金曜日の急落を象徴する動きであり、週前半に積み上げた上昇分が最終日に大きく削られた地合いの弱さを裏づけるものでした。個別のテーマでは、リニア中央新幹線の開業時期が年内にも公表される見通しと伝えられ、関連する鉄道・建設セクターへの思惑材料になりました。
国際金融の分野では、世界銀行が中国向けの融資を段階的に廃止する方針を示したと報じられ、中国経済との関わりが深い銘柄にとっては中長期の観点で気にかかる話題です。このほか、コメの民間在庫が適正量を大幅に超過していることや、酒税改正がビール選びに与える影響、永谷園の看板商品「モコモコ」が12年ぶりに復活するといった消費関連の話題も伝わりました。プルデンシャル関連の被害が新たに125人確認された件も含め、今週は指数を大きく動かす新たな金融イベントというよりも、金曜の急落に象徴される需給と、個別テーマが交錯した1週間でした。
免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。掲載している株価・指標等のデータは記事作成時点のものであり、その正確性・完全性を保証するものではありません。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。詳しくは免責事項をご覧ください。
出典: 株価・指標データは Yahoo!ファイナンス、J-Quants API、日本取引所グループ公表資料等を基に作成しています。記事中の「仮想トレード」は実際の資金を用いないペーパートレード(検証記録)です。


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